これから、時々ソフトバレーのルールについてルールブックの記述を紹介、解説していきたいと思います。
『ボールへの接触』に関するルール
今回は『ボールへの接触』におけるルールについて紹介していきます。
それではまずルールブックの記述から紹介します。
(1) チームは、ネットを越えてボールを返すために、ブロックへの接触を除いて3回プレーすることができる。
(2) 選手は連続して2回ボールに触れることはできない(ブロックを除く)
(3) チームの第1回目打球のとき、ボールが身体の2ヵ所以上に連続して当たってもよい。ただし、その接触は、一つの動作中のものに限られる。
(4) 同一チームの2人以上の選手が同時にボールに触れたときは、1回触れたものとし、その後、いずれの選手も引き続いてボールに触れることができる。
(5) ボールは身体のどの部分に当たってもよい。
(6) ボールは、明瞭に打たれなければならない。身体の一部で静止させたり、つかんだり、投げてはならない。
(7) 両チームの選手が同時にボールに接触した後、そのボールがアンテナに触れたときやアンテナ上方を通過したときは、ダブルファウルである。また、そのボールがコート外に落下した場合は、落ちた側の勝ちである。
出典元:公益財団法人日本バレーボール協会『ソフトバレーボール競技規則』
以上のように定められています。
ルールの意味について解説
では上から順に解説していきたいと思います。
(1) チームは、ネットを越えてボールを返すために、ブロックへの接触を除いて3回プレーすることができる。
これはもちろん当たり前の皆が知っているルールですよね。
要は「3回のタッチ以内に相手コートに返さなければいけない」というバレーボールの大前提になるようなルールです。
反則で言うと『オーバータイムス』に該当します。
後半の“ブロックへの接触を除いて”というルールはバレーの種類によって違っていて、9人制やビーチバレーなんかではブロックも1回のタッチに数えられてしまいます。
(2) 選手は連続して2回ボールに触れることはできない(ブロックを除く)
反則で言うと『ドリブル』に該当します。
バレーボールだと現在は『ダブルコンタクト』という反則名になっているため、試合中だと「ダブル!」とか「ドリ!」という言葉でアピールされたりします。
(3) チームの第1回目打球のとき、ボールが身体の2ヵ所以上に連続して当たってもよい。ただし、その接触は、一つの動作中のものに限られる
これはボールに連続して触ってしまっても『ドリブル』にならない時の条件になります。
チームの第1回目打球のときなので、サーブカットだけでなくスパイクレシーブやブロックしたボールを自分で処理する時なんかも該当します。
よくあるのが、相手のアタックをレシーブしたけどボールの勢いを殺しきれなくて偶然顔に当たったりする場合ですよね。
こういったパターンの時は身体に2回当たったからといって『ドリブル』にはなりません。
ただし、“一つの動作中のものに限られる”とあるので、1回目と2回目で別の動作をしてしまうと反則になります。
(4) 同一チームの2人以上の選手が同時にボールに触れたときは、1回触れたものとし、その後、いずれの選手も引き続いてボールに触れることができる。
これはなかなかメジャーでないルールなんじゃないかなと思います。
要は同時に2人以上の人がボールに触れた場合はタッチ回数は1回としか数えず、そこでタッチした人たちも次のタッチをすることができる、ということになります。
ただ、同時にボールに触るという場面が少ないですし、審判としてもそれが完全に同時という判定がしづらいので、たいてい別々にタッチしたという判定がされることが多いです。
(5) ボールは身体のどの部分に当たってもよい。
書いてあることそのまま、なルールです。
ボールをヘディングしようがキックしようが問題ないですよ、というルールですね。
(6) ボールは、明瞭に打たれなければならない。身体の一部で静止させたり、つかんだり、投げてはならない。
反則で言うと『ホールディング』に該当します。
要は明らかにボールが止まっていた場合には反則になるということですね。
ただ、ソフトバレーは革のバレーボールに比べて『ホールディング』についてはそこまで厳しくとらない事が多いと思います。
(7) 両チームの選手が同時にボールに接触した後、そのボールがアンテナに触れたときやアンテナ上方を通過したときは、ダブルファウルである。また、そのボールがコート外に落下した場合は、落ちた側の勝ちである。
これはぱっと見ではどういう場面を指しているのか分かりにくいですね。
この『ダブルファウル』とは俗に言う『ノーカウント』の事です。
まず前半の“両チームの選手が同時にボールに接触した後、そのボールがアンテナに触れたときやアンテナ上方を通過したときは、ダブルファウルである”という部分ですが、例えばブロックで押し合いになったボールがアンテナに当たったりした場合は『ノーカウント』になりますよ、という事です。
後半の“また、そのボールがコート外に落下した場合は、落ちた側の勝ちである”という部分は、ブロックで押し合いになってアウトになった場合は落ちた側のコートにチームの得点になります、というルールになります。
知っていた方がトクをする
マイナーなルールなんかは知らない人もいたんではないでしょうか?
確かにレアな場面を想定したルールもありますが、ソフトバレーをやっていれば出会うことのある場面ですので、知っている事で試合中の無用なトラブルを防いだりすることもできるのかなと思います。
おしまい
今回は『ボールへの接触』に関する反則について紹介・解説でした。