『ルールに則っとって培った技術』を『作り上げたルール』で規制していないでしょうか?

最近、コロナ禍になる前にソフトバレーの大会に出た事なんかを思い出していると、間違った解釈によって『作り上げられたルール』が広まっているような気がしたので今回はその事について考えてみようかと思います。

目次

『作り上げられたルール』があると思う理由

私が今回のように考えたキッカケはいつもは行かない地域の大会に参加したことからでした。

いつも通りにプレーしているはずなのに、取られすぎて試合にならないんじゃないか、というくらい反則を取られるんです。

もちろんその状態で試合に勝てるはずもなくてその大会は中間のリーグ戦で敗退したような記憶があります。

そして一番驚いたのがその大会に出てるほとんどの人がそのルールについて疑問を持たずにプレーしているようでした。

ルールも変わっていないはずですし、ルールブックにそういったことが記載されているのかと思って確認してみましたがむしろ許容されるはずのルールだったので余計に自分の頭の中に「?」が浮かんだ出来事でした。

これが『作り上げられたルール』があるように思った理由です。

『作り上げられたルール』とは?

『作り上げられたルール』とは「間違ったルールや過大に解釈したルールが広まった事で当たり前になってしまったルール」だと私は考えています。

原因は分かりませんが、間違えて解釈されたルールがソフトバレーが上手くて有名なプレーヤーのいる大きな団体によって採用された結果、当たり前のルールになるくらい広範囲に広まったのではないかと思います。

具体的に例を挙げると、「厳しすぎるオーバーネット」「厳しすぎるドリブル」が地域によっては当たり前のルールになっているように感じています。

「厳しすぎるオーバーネット」とは?

オーバーネットの基準は「相手コートでブロックをしてしまっているかどうか」です。

詳しく知りたい方はコチラ↓の記事にてルールブックの参考画像を交えて紹介していますので、よかったらご覧ください。

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このルールを厳しく取りすぎてしまって、「ブロックしたボールが鋭角に落ちたらオーバーネット」とか「ネット上で触っているボールすらもオーバーネット」としている地域や世代がいるような気がしています。

やはりドシャットのブロックがあったり、ブロックカバーの応酬があったりすると試合が面白くなって盛り上がりますので、必要以上に反則をとってしまうと面白くないような気がしてしまいます。

「厳しすぎるドリブル」とは?

「バレー」と名のつく競技はどれも連続してボールを触ることはできませんが、ある条件を満たした時のみそれが可能になります。

ソフトバレーではそれが「チームの1回目のタッチの際に一つの動作で2回以上触ってしまった時」「ブロック後のタッチ」の場合になります。

2つのルールについてはそれぞれコチラ↓の記事にて詳しく紹介していますので、良かったらご覧ください。

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ドリブルについては、特にブロックの時に手を動かしてワンタッチを取りにいったり、フェイントをすくうように触ると一回目のタッチとみなされてしまうことがあるように思います。

こちらのルールについてはルールブックに付属している「ケースブック」にてブロックとみなされることが書かれていますので、やはり厳しすぎるルールの一つではないかと思います。

ブロックとみなされるというケースブックの記載についてはコチラ↓の記事にて紹介していますので良かったらご覧ください。

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ドリブルもなかなかソフトバレーでは判断の難しいルールですが、やはりボールがつながるというのは試合がより楽しくなる要素の一つではないかと思います。

『ルールに則って培った技術』とは?

それでは『ルールに則って培った技術』とは逆に何でしょうか?

アタックやレシーブ、ブロック等で様々な技術がありますが、簡単に言うと「そのスポーツ独自の特殊な判定を利用した技術」の事です。

そのスポーツ独自のルールであるためちゃんと身につけた人が得をするようなルールですね。

ソフトバレーで言うと、「ジャンプしないで行うブロック」「手のひらでやるレシーブ」が例になるんじゃないかと思います。

この2つの技術についても書いている記事がありますので良かったらご覧ください。

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こういった技術は革のバレーボールではなかなか見られないですが、ネットが低くボールが柔らかいソフトバレーではルール上認められていますし、できるとできないではプレーに大きな差が生まれてくる技術です。

『作り上げられたルール』に『ルールに則って培った技術』が規制されていないか?

ここで今回のタイトルにした話になって来ますが、自分が経験したことを振り返ると『ルールに則って培った技術』であるはずのものが『作り上げられたルール』に規制されている状況になってきているような気がしています。

もちろん既存のルールが変わることはスポーツでは当たり前のようにあることですし、それに伴って従来の技術に修正を加えたり新しい技術を身につけなければ勝てるようにならないと言うのはよく聞く話ですが、一部の人たちによって『作り上げられたルール』が広まっている状況というのはまずいのではないかと感じています。

『作り上げられたルール』が広まることが良くないと思う3つの理由

ソフトバレーは生涯スポーツですし、やっている人たちが楽しめていれば問題がないのではないかと思うもしれませんが、なぜ『作り上げられたルール』が良くないと思うのかについて理由をまとめてみたいと思います。

理由1:知っている人だけが得をするから

理由の1つ目としては「知っている人だけが得をするから」という理由です。

裏を返せば、「知らない人は損ばかりする」=「試合に勝つことができなくなってしまう」と言うことであり、それが正しいルールであれば知らなかったのだからしょうがない、となるかもしれませんが『作り上げられたルール』であれば納得するのは難しいのはないかと思います。

理由2:今は良くても先がなくなっていってしまうから

1つ目の理由で損をしてしまった人、つまり『作り上げられたルール』で勝てない人たちはどういった行動を取るようになるでしょうか?

おそらく3つの行動に分かれると思います。

  1. そのルールに適応できるように自分のプレーや常識を変えていく
  2. 『作り上げられたルール』がある大会には参加しない(近寄らない)ようになる
  3. ソフトバレーが面白くなくなってソフトバレーそのものを辞めてしまう

およそこの3つに分かれるのではないかと思いますが、この行動はその後どんな結果になるのかということをさらに考えていってみたいと思います。

1の行動を取った人は勝てるようになるかと思いますが、結局その『作り上げられたルール』の団体が大きくなりまたさらに1〜3の人を増やしてしまうことになります。

2の行動を取った人は1の行動を取った人とこのさき一緒にソフトバレーをやるのは難しくなっていきます。

3の行動はもうそのままソフトバレー人口の減少に繋がりますよね。

この繰り返しが行われていく事で結局2や3の人が増えていくことになり結果としてソフトバレー人口が減っていき、最後には1の人たちも一緒にソフトバレーをやる人がいなくなっていってしまう、つまり「先がなくなってしまう」と言う将来が待ち構えています。

理由3:技術が固定化されてしまうから

3つ目の理由としては「技術が固定化していってしまう」と言うことです。

2つ目の理由で説明したように、『作り上げられたルール』は一緒にソフトバレーをやるメンバーを固定してしまい、そのルールを知らない普通のルールでやっている人たちと一緒にやることが難しくなっていきます。

広い範囲でソフトバレーをやっていれば新しい優位な技術が発見されても、たくさんの人がそれに対応してまた新たな技術が生まれる、と言う流れが早いサイクルで回るためその分技術の発展も早くなります。

しかし、限られたメンバーでずっとソフトバレーをやってしまうと、メンバーや技術も固定化されて技術の発展が遅れることになりますよね。

まとめ

今回は『作り上げられたルール』が広まっていることについて考えた内容でしたが、身の回りに思い当たるようなルールはないでしょうか?

そういったルールがあった場合は一度ルールブックを確認したり、まだ見たことがない方には一度購入してみることをお勧めします。

特に今年は「ルールブックの作成がされない」ので新しいルールを覚える必要がなく、既存のルールを覚える絶好の機械であると思っています。

ルールをより厳しくすることは確かに技術の研鑽につながるという面もあり、それを極めた人ほど厳しいルールの世界では有利になるのは間違いないですが、まずはスポーツを楽しむ、という姿勢が生涯にわたってスポーツを続けていく上では絶対に必要になると思っています。

ソフトバレーはチームメイトと対戦相手がいてこそ成り立つスポーツである、ということをいつまでも忘れずにプレーをして言ってみてはいかがでしょうか。

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まずは、各年のルール改正についてまとめた記事がありますので、良かったら見てみてください。

【ソフトバレー】2020年度のルール改正について【ルールブック】

【ソフトバレー】2021年度のルール改正について【ルールブック】

【ソフトバレー】2022年度のルール改正について【ルールブック】 

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