前回に引き続いて、ソフトバレーのルールブック(JVAソフトバレーボール競技規則)の巻末に付録として掲載されている『ケースブック』から「ソフトバレーボールのブロックにおける疑問とその回答」を抜粋して紹介していきたいと思います。
前回までのブロックにおける疑問とその回答についてはこちらをご覧ください↓
なお、今回のQ&Aは公益財団法人日本バレーボール協会より発行されている『2019年度版ソフトバレーボール競技規則」から抜粋しています。
それでは引き続き紹介して解説していきたいと思います。
ブロックしたボールが味方へのトスになったとき
①ボールに接触したときにネットより高い位置に身体の一部がない場合:ブロックとみなされません。
②ボールに接触したときにネットより高い位置に身体の一部がある場合:ブロックとみなします。
ブロックの際にアタッカーがタイミングをはずしてきてフェイントやプッシュをしてきた場合、それに対応してボールを触りにいくと自然とボールを上に上げるような動作になってしまうと思いますが、ブロックかどうかは「身体の一部がネットより高い位置にあるかないか」で判断することになります。
こちらのルールは今かなり判断が変わってきているルールですので、下の記事で詳しく解説しています。
ジャンプはしているけど体がネットより上に出ていないとき
ブロックの形をしていても、接触したときのボールの高さに関わらず、身体の一部がネット上端より高い位置にない場合はブロックとみなしません。
こういった場面についてはジャンプしてもしていなくても関係なく、「ネットより高い位置に身体が出ているか」が重要になります。
たまに相手の叩きつけてくるボールをネット下で受けるようにブロックする場面もあるかと思いますが、その時にネットより上に身体が出ていなければブロックにはなりません。
ブロックしたときにボールに触れていない部分がオーバーネットのとき
ブロックの定義は「ネットの上端より上方で相手から送られてくるボールを阻止する行為」ですのでボールに触れていなければ反則にはなりません
相手コートに手が出てしまっていても、オーバーネットかどうかの判断はあくまでもボールに触れている場所になりますので、手が出ているだけでは反則にはなりません。
相手コートの基準については過去に「ソフトバレーのオーバーネットの基準」という記事でルールブックの画像つきで紹介していますので興味のある方はぜひご一読ください。
アタックしたあとの手がオーバーネットのとき
アタック時、ボールと接触した手・腕(身体)は味方空間内であり、手からボールが離れた後に手だけが相手方コートに出たのでオーバーネットの反則になりません。
ブロック同様に、相手コートに手が出ただけでは反則にはなりません。
アタックに関するルールについてはこちらで詳しく紹介しています↓
ネット上でボールに触ったときはどうなるの?
ボールと手、腕(身体)の接触点が、ネットの上端の膨らみを越え相手コート空間上にあれば、オーバーネットの反則になります。
ネット上で触ったボールについては反則になりませんが、相手コート上に指が出てしまっていた場合、その部分にボールが触れてしまえば反則になります。
ボールの半分が相手コート上にあるボールをブロックしたとき
ボールと手、腕(身体)の接触点が、ネットの上端の膨らみを越えて相手コート空間上にあれば、オーバーネットの反則になります。
オーバーネットの反則の基準は「相手コート上でボールに触っているかどうか」ですので、ボールの半分がまだ相手コート上にあってもネット上や自コート上でボールに触れていればオーバーネットの反則にはなりません。
相手コート上の基準についてはこちらで画像付きで詳しく紹介しています↓
最後に
ソフトバレーのブロックにおける疑問とその回答について、「JVAソフトバレーボール競技規則 ケースブック」から抜粋して紹介させて頂きました。
どれも試合になるとよく見る場面の1つですので、こういった疑問に答えてもらえるととてもありがたいですね。
ソフトバレーは審判については力を入れている団体が少なく、「地域ルール」がどうしても強くなりがちな印象を受けますが、私としてはやはり誰もが平等にソフトバレーを楽しむためにルールは統一すべきだと思っています。
ルールブックは毎年日本バレーボール協会から発行されていて購入はHPから行うことができます。
もしもルールブックの購入に興味がありましたら、『ソフトバレーのルールブックの購入方法を解説』している記事がありますのでよかったらそちらもご覧ください。
ルールブックには他にも多くのケースやその回答が載せされていますので、ぜひとも一度は購入して気になる箇所について調べてみることをオススメします。