地域によっては少しずつコロナも収まってきてまた活動を始めていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
最近、特にフリー部門の方でブロックの基準が変わってきているようで、ブロックの際に腕を動かすとブロックではないためドリブルをとられてしまうことが多いようです。
本ブログにも何度か質問が来ており、今は一番地域や年代によってズレが大きくなっているルールなんじゃないかなと思います。
そこで今回は腕を振るとブロックとみなされないのか、ルールブックを参考にしながら本ブログなりに検討していきたいと思います。
前提知識「ブロックの基準とは?」
ルールブックに記載してあるブロックのルールは下のようになっています。
(1)ブロックとは、選手がネットに接近して相手チームから送られてくるボールをネットの上端より上方で阻止する行為をいう。
(2)ブロックは、ボールがブロッカーに触れたとき完了する。
(3)ブロックの形をしていても、接触したときのボールの高さに関わらず、体の一部がネット上端より高い位置にないときは、ブロックとみなされない。
(4)4人の選手は、どの位置にいるときでも、相手のプレーのあと、ブロックすることができる。ただし、オーバーネットは許されない。
(5)相手チームがサービスしたボールを、ブロックすることは許されない。
(6)ブロック後の第一回目の接触は、ブロックのときボールに触れた選手を含めて誰にでも許される。
出典元:公益財団法人日本バレーボール協会『ソフトバレーボール競技規則』
各ルールの詳細な説明については以前にソフトバレーボールのルール【ブロック】という記事で紹介しています。
ここでぜひ覚えておいてもらいたいルールは
- 相手チームから送られてくるボールを阻止する行為を「ブロック」と呼ぶ
- 体の一部がネット上端(白帯)より上に出ていないとブロックにはならない
という2つのルールです。
前提知識「ソフトバレーのドリブルの基準とは?」
ドリブルの基準は以下のようになっております。
22 プレー上の反則
22.9 ドリブル
ブロックの場合を除き、同一選手が、明らかに2度続けてボールに触れたとき。
出典元:公益財団法人日本バレーボール協会『ソフトバレーボール競技規則』
ドリブルに関する反則は上に書かれた内容のみです。
他のプレー上の反則については以前の記事に書いていますので、もし興味がある方は以下から御覧ください。
しかし、本ブログなりに結論を出せる文章がケースブックに記載ありましたのでそちらを紹介したいと思います。
実際のルール「ブロッカーに触れたボールが味方へのトスになった場合でもブロックとみなされる」
ルールブックには巻末に「ケースブック」という質問コーナーのようなオマケがついているのですが、こちらに本ブログなりに結論を出せる内容があったのでご紹介します。
あくまでも本ブログなりの結論になりますので、公平を期すようなるべくそのままの文章を載せます。
<質問>
ブロックのタイミングが合わず、ブロッカーに触れたボールが味方へのトスのようになった場合の判定はどうなりますか。
<解説>
身体の一部がネット上端より高いか低いかで判定します。
① 接触した時のボールの高さに関わらず身体の一部がネット上端より高い位置にない場合はブロックとみなさないため、第1回目の接触としてカウントします。
② 身体の一部がネット上端より上方にあり実際にボールに触れた身体の位置がネット上端より低い位置でもブロックと見なされるため、次のボールへの接触を、第1回目の接触としてカウントします。
出典元:公益財団法人日本バレーボール協会『ソフトバレーボール競技規則 ケースブック』
こちらが今回、本ブログで結論を出す理由になった文章になります。
おそらく、腕を振ったらブロックと見なされないというのはそれが腕をふることでタイミング的に「ブロック」ではなく「パス」又は「レシーブ」と見なしているからなんじゃないかなと思います。
しかし、こちらの文章にあるように、ブロックのタイミングが合わずにトスのようになってしまった場合でも、身体の一部がネット上端(白帯)より上に出ていればどこにあたってもブロックとなる、と解説がされています。
そのため本ブログでは、ブロックの際に腕を振ってもブロックとみなされる、と結論付けることにしました。
まとめ
本ブログでは何度も言っていますが、ルールがあるからこそスポーツというのは誰もが対等に楽しめるものだと思っています。
それ故に誰もがソフトバレーボールを楽しめるようになってもらいたいからこそ、本ブログではルールを多めに解説してきている面があります。
しかし、現在広がっているルールブックに記載されていない誰かが勝手に決めたルールだと、ルールを知っている人たちだけが圧倒的に得をしてしまいます。
そのあたりの理由については以前に記事にしましたので、もし興味がある方がいましたらぜひともご覧ください。
『ルールに則っとって培った技術』を『作り上げたルール』で規制していないでしょうか?
どんなに頑張って身に着けた技術だとしても、審判の笛はなによりも優先されてしまいます。
ソフトバレーのコンセプトである「いつでも・どこでも・誰でも・いつまでも」という言葉が達成されるよう、みんながソフトバレーを楽しめる環境になっていければいいなと思います。